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稲田朋美 著『百人斬り裁判から南京へ』文芸春秋文庫

この裁判が敗訴した時はこの人が大嫌いになってしまった。議員なんか、やってるから負けたんだって。
でも、読み進んでいくうちに、稲田弁護士のことはともかく(笑、野田毅少尉や向井敏明少尉の遺書や
当時の南京での茶番な「裁判」の様子が細かく記録されていた。
驚いたのは両少尉が処刑直前に「中国万歳!日本万歳!天皇陛下万歳!」と叫んだことだ。
なんで、最期まで日中友好を願えたのか、裏切られたのに。不思議だ。手記も読んで感動するものがあった。
「自分が人柱となって、日中の架け橋になろう」と書かれていた。2人とも同じようなことを書いていた。
はっきりいって、日本刀で百人も斬るのは不可能だ。大体、上海から南京にわたるまで、シナの民間人はほとんど
見かけなかったらしい。何故、こんな馬鹿げた嘘の記事を東京日日新聞に載せることを日本側の検問は許したのか。
戦意高揚の道具とはいえ、信じる人がいたのが疑問。ちなみに2人の部下たちは嘘だとわかっていた。
こんなことになるとは、知らずに写真を撮った佐藤というカメラマンが後悔していた。遺族達の苦悩や「百人斬り裁判」の様子まで細かく書かれていた。残念なのは生き証人の3人が法廷に出る前に亡くなってしまったこと。
この3人がもし法廷で証言したら、勝てたと思う。この著者はそれまで、一度も裁判で負けたことがないそうだ(@@)。逆に彼女にとってはいい経験というか人生の修行になったかも。原告側には失礼だけど(^^;)。
遺族が生きてるうちに、この「百人斬り競争」という悪名が消えることを心から願いたい気持ち。
お勧めの良書。